タロットカードの起源は大変古く、正確な発祥は不明です。現在の形に近くなったのは14世紀頃、ヨーロッパでは16世紀頃に広まり、当時はトランプのようにゲームに使われることが多いカードでした。タロット占いはこれらの遊戯の中から生まれたと考えられています。
古代から中世、現代までに、さまざまな種類のタロットカードが生まれました。その神秘性から占いに多用されるようになり、マルセイユ版やウェイト版のように完成度の高いタロットカードは、現代でもタロット占いにも使用されています。現在最も一般的なタロットカードは「マルセイユ版」です。
世界中に広まったタロットカードは、その人気から進化をとどめることなく、次々と新しいカードが生み出されています。
タロットカードは78枚1組で構成されたカードデッキです。タロットカードの絵柄にはそれぞれ意味があり、絵柄から運勢を読み取ります。
78枚の内訳は大アルカナ22枚、小アルカナ56枚の2種類ですが、日本で「タロットカード」と言う時には大アルカナの22枚だけを指すことが多く、小説・漫画・ゲームなどではたいてい大アルカナだけが登場します。
22枚のカード。象徴的で寓意的なカードであり、小アルカナよりも重要な意味を持ちます。愚者、魔術師、運命の輪、など、占いに詳しくない人にも知られているかもしれません。
56枚のカード。「組」と呼ばれる4つのカード分類と、数字または人物との組み合わせで56枚になります。数字は1~10、人物はペイジ、ナイト、クィーン、キングで構成されます。大アルカナの意味をより明確にし、その解釈を補うカードです。
1.ワンド(杖)
2.ソード(剣)
3.カップ(聖杯)
4.コイン(硬貨)
エース、2、3、4、5、6、7、8、9、10
ペイジ(小姓)、ナイト(騎士)、クイーン(女王)、キング(王)
タロットカードは描かれている絵柄から占い結果を読み取りますが、カードの意味は正位置、逆位置で異なります。正位置とはカードを置いた時にカードの向きが絵柄通りの上下になっていること、逆位置は上下がさかさまなことです。
例えば「世界」のカードであれば正位置は一つの世界が完成する、すなわち「物事の完成」を意味しますが、逆位置であれば世界はまだ未完成の状態、すなわち「物事の発展段階」を意味します。
ただ、全ての占い師が正逆を重要視するわけではなく、正逆の意味を読まないタロットカードや占い師も多く存在します。
スプレッドとは、タロットカードで占う時のカードの配置法のことです。スプレッドには様々な種類があり、占う目的によって使い分けます。目的に沿って適切なスプレッドを選択することで、より的確な答えを得ることができます。
数多くあるスプレッドの中から代表的なものをご紹介します。
タロットカード占いの基本であり、最もシンプルなスプレッドです。「ワンカードスプレッド」とも言い、裏返したタロットカードの山の中から1枚だけカードを引きます。シンプルで汎用性が高いため、明快な答えが欲しい時に最適です。
古来からの魔法のシンボルであるヘキサグラム(ダビデの星・六芒星)をモチーフにしたスプレッドです。深部まで具体的に占うことができるのが特徴で、恋愛や仕事など多岐にわたって知ることができます。
上の図の順にスプレッドにカードを展開します。図の中の数字の位置に置かれたカードは下のような意味を持ちます。
現在の状況を作り上げた過去の原因を示すカードです。
ここに今の問題のルーツが暗示されます。また、単純に過去の出来事を示す場合もあります。
現在の状況を示すカードです。
今の問題をはっきりと見せることができます。あなたの今の気持ちを表すこともあり、現状を分析することもできます。
今の状況で進んでいったとき、未来はどうなっているかを示すカードです。
未来に向かってどんなことが起こるのか、あるいはあなたがどんな気持ちになるのかを知ることができます。
今の、あるいはこれからのあなたを取り巻く人々や環境などを示すカードです。
あなたを取り巻く世界を表しており、協力者の有無などを分析できます。
自分自身でも気がついていない気持ちや、無意識の思いを示すカードです。
あなたが密かに何を求めているのか、あるいはあなたを抑圧しているものは何かを知ることができます。
今の問題をクリアするために、あなたがとるべき方法を示すカードです。
今の問題を解決するための具体的な策や、避けるべき事を知ることができます。
今抱えている問題が至る結論や最終的な未来を示すカードです。
あなたがこの問題から学ぶべきことを知ることができます。全体を読み解くためのキーカードでもあります。